SEからプレイワーカーへ 地域に根差したプレイパークを目指して

子どもたちが自らの発想で遊び、自主性と創造性を育む。そんな子どもの居場所であるプレイパーク。
今回は福生市にプレイパークの常設を目指すべく結成された「ふっさプレイパークを創る会」のメンバーである、FUSSA地域福祉事業所の神山千歳さんにお話を伺いました。

ソフト会社から児童館へ

私は、ワーカーズコープに来る前は、ソフト会社でシステムエンジニアおよびプログラマとして働いていました。その会社はオープンプログラムを日本で珍しく提唱している会社で、憧れて入るものの、突貫工事の体力勝負みたいな仕事が多く、挫折しました。 

その後、何をしたいか考えたとき、自分の人生を子どもに関わることに費やしたいと思って、友人に聞いたところ、ワーカーズコープの児童館を紹介され、働き始めました。2008年のことです。

プレイパークが少しずつ認識されて、、、

写真右、神山千歳さん


2013年に福生市の呼びかけにより、行政と市民でプレイパークの常設を検討する「福生プレイパークを考える会」が発足しました。私は、市民の一人としてエントリーしました。

福生市は、市長の「子育てするなら福生」をスローガンに、子育て支援に力を入れており、日経DUALの子育てしやすい街3位(2017年)に選ばれたこともあります。

考える会では、プレイパークのあり方やその運営について検討する一方で、子育て支援が充実している福生においてプレイパークが本当に必要なのか? ということが課題にもなりました。

そこで、プレイパークの意義を図るため、2014年12月より一日プレイパークの実施を始めました。その感触を踏まえ、2016年に常設のプレイパークづくりを目指す市民主体の「ふっさプレイパークを創る会」を発足し、プレイパークに関する市民講座を開催し、学びを積み重ねました。

一日プレイパークは、2017年度には隔月実施になり、2018度からは偶数月の第三水曜日のプチプレイパークの実施も合わせ、毎月実施しています。

木登り・ザリガニ釣り・木工。思うがままにあそび放題!

プレイパークの参加者は、幼児親子から小学校低学年の割合が多く、常連の参加者もいます。

人気のあそびは、マシュマロ焼きや噴水での水遊び、池でのザリガニ取り、木登りにハンモッグ、廃材を利用した木工作などです。

小学校高学年でもマッチを擦ったことがない子もいて、おっかなびっくりで火をつけると、とても得意顔で嬉しそうです。

1月の寒い中でもびしょびしょになりながら水遊びをしています。

池で拾った枝に糸を吊るしてバケツ一杯にザリガニを釣る子や、木工作コーナーで立派なテーブルを作る子もいれば、木の板を2枚打ち付けて満足して持ち帰る子もいます。

駄菓子のうまい棒をバトン代わりにしたお菓子リレーも人気です。毎回、企画・募集・コース決め・司会を行ってくれる子がいて、その子も楽しみにしています。大人も幼児も参加していて、大人が本気に走れば走るほど、子どもたちも喜び盛り上がり、順位関係なく楽しんでいます。

楽しすぎて疲れちゃう!!

子どもからは「高いところまで木登り出来て嬉しい」「ザリガニをいっぱい釣ることが出来て楽しい」という声や、中には「楽しすぎて疲れるから、月1回ぐらいの実施で良い」なんていう感想もありました。

保護者からは「家でも学校でも叱られてばかりいる自分の子どもには、開放的でルールがあまりない、こういう場があると助かる」といった感想を頂いたりもして、改めて今の日本では子どもが自由にのびのび遊べる場というのは貴重なのだなと思います。

自分で物事を構築できる

写真奥、神山さん

前職と現在の働きかたの違いとして大きいのは、何より機械ではなく、子どもを相手にしているところです。そして、1日ごとに日が伸びているなーとか、自然を体験できます。

これはプレイパークに限らず、ワーカーズの働きかたの特徴なのですが、自分で物事を構築できることも大きいです。職場の改善をしたり、他の法人や組織とガンガン関わって、いいと思うものに参加したりということができます。

プレイパークの運営にもそれが生きているように思います。

プレイパークを通じて豊かな地域に

私がスタッフとして気を付けているのは、出来るだけ子どもの主体性を大事にして、「〇〇しちゃダメ」「〇〇禁止」「あぶない」などを言わないことです。むしろ、子どもたちと一緒に考え、どうしたらいいか話し合うことを心がけています。

そして、子どもが楽しむ場づくりには、まずは大人が楽しむことが大事、というのをコンセプトに、毎回どんな風にしたらスタッフが楽しくなるか話し合っています。だんだんとスタッフ側も運営することに慣れ、ふっさなりのプレイパークを実施しています。

プレイパークはただの子どものあそび場ではなく、子どもを通した地域の人と人をつなぐコミュニティの場として捉えていています。

「ふっさプレイパークを創る会」では、1日プレイパークの準備等の話しもさることながら、子どもや公園などを通した福生市の様々なことについても議論しています。プレイパークを創っておしまいではなく、福生市がより豊かな街になるべく取り組む、そんな組織になっていこうと語り合っています。

子どもも大人も、より自由に、より豊かに、より活き活きと、あそび、働き、いきる、場づくりを実践していく会になるよう頑張っていきたいと思っています。



新しい働きかた:014FUSSA地域福祉事業所


2007年より、福生市内の三児童館(武蔵野台、熊川、田園)及び併設三学童と田園会館を指定管理者として運営開始、2014年より福生市内放課後等デイサービス歩っ歩を開所。2013年ふっさプレイパークを考える会が発足し、会員として参画。2016年、市民主体の創る会に衣替えをして以降、2018年より「プレイパークを創る会間接支援事業」を受託。組合員数は約50名。スローガンは、「ComeOnじどうかん」

取材協力:FUSSA地域福祉事業所
ふっさプレイパークを創る会
文・写真:神山千歳